;
群馬県前橋市にある、「創作きものにしお」に伺いました。
昨日は、毎年この時期に開かれる、芝崎重一さんの個展初日。全国から、ファンが詰めかけ、たいそう賑わっていました。
今や、問屋に卸せば、バイヤーの間で取り合いになるという、人気作家の芝崎さん。
学歴も、有名作家の弟子筋でもなく、裸一貫で何もないところから、どうしたら着やすいきものが作れるか、試行錯誤しながらの日々を、お話しして下さいました。
商品を買い取って下さる、お店とのやりとりでの失敗。染料の扱いを誤って、難が出たときの悪戦苦闘。その創作におけるご苦労の数々が、何よりも貴重な経験となって、今日へとつながっているのだそうです。
深い経験から生まれる言葉は、本当のことだけで出来ているように思います。
ちょうど読み返していた、田島隆夫さんの『地機のこと』という文章に書かれていたことについて、さらにお聞きしてみたのですが、それについてはまた改めて。
芝崎さんが貫いてこられた、強い信念に触れる事のできた、貴重な時間でした。