着物をはじめる時に、どんな本を読んだら良いですか?とよく聞かれます。
もし、どうしても一冊だけ、ということであれば、大久保信子さんが監修されている、『着物の事典』をオススメします。
着物の本は、種類や格や歴史などの知識のこと、着付けやヘアメイク、コーディネートなどの実践的なこと、浴衣や帯結びなどテーマに沿ったものなど、種々様々ですが、要素が多いため、それらを一冊に分かりやすくまとめるのは、なかなか難しいことです。
もっと初心者向けに特化した本もあるのですが、なかなかこれといった本がありません。その中でも、ぎっしり中身が濃く詰まっていて少々ヘビー級、どちらかというと中級者向けではありますが、一冊で着付け以外の大体がカバーできる、という意味で非常にバランスの良い優れた本です。
これはどうだったかしら?とふと疑問に思った時に、目次を見ながら読んでみると、非常に分かりやすく解説されています。
着てみる前から知識が先行し過ぎると楽しくなくなりますが、ある程度着られるようになったら、手に取ってみると良い本かもしれません。
伝統を知り、今様に着る
「着物の事典」
大久保 信子 監修
池田書店
2011.4