宮古上布
宮古上布の組合を見学しました
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宮古島の中心部にある、宮古上布の織物組合にお伺いしました。
宮古上布とは、苧麻を糸績みして生まれた貴重な糸に絣を括り、琉球藍で藍染めをした後、織り、砧打ちをした、つややかな夏のきものです。現在は、年間20反ほどしか織られていない貴重な織物で、きものファンの間では、憧れの薄物として知られています。
その中心を担っている組合で、見学をさせて頂きました。
泡盛と黒糖を使って建てられた藍の部屋には、いくつもの樽が並び、ゆっくりと藍がかき混ぜられていました。部屋の外まで、つんと藍の香りが漂い、真っ青に染まった糸が、くるくると竿に巻き付けられて、干されています。何度も何度も染めることで、ようやく深い藍色の糸が生まれるのです。
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見学した機場では、ちょうど十字絣が織られているところでした。
経糸にも緯糸にも細かな絣が施され、しゅっと杼を通して織られる度、緻密に絣が合わせられていきます。
ほんとうに、気の遠くなる作業。高価な織物である事も、うなずけます。
宮古島には、宮古上布以外にも、さまざまな織物が存在し、あまり知られていないものもあります。もっと、たくさんの方々に、宮古の織物を知って頂きたいと思いました。
宮古島で織物体験
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大雪に阻まれながらも、何とか宮古島に到着。
目的は、宮古島の織り姫訪問と、久しぶりの休暇だったのですが、羽田から到着まで8時間。さすがにちょっと疲れました。
それでも、初日から、いきなりディープな宮古織の世界へ。
宮古島の織物工房で、織物体験をさせて頂きました。
実は、機に座るのは、これが初めて。
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ちゃんと、糸巻きをしてから。
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徐々に、ランチョンマットが織り上がっていきます!
均等に織るのは、とっても難しい。
柄は、パザ(網代)という柄で、縞の柄が交互にでてきます。
わずか、2時間で出来上がり!
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楽しい時間でした。感謝。
蝉の羽衣 上布の美~「宮古島スタイルのカタチ」展
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先日、「蝉の羽衣 上布の美~宮古島スタイルのカタチ 展」に行ってきました。
新宿Ozoneの展示スペースには、現在の宮古上布や、宮古上布でつくられた小物、宮古上布に関する貴重な資料まで、盛りだくさん。
ちょうど小笠原小枝氏の講演会が始まるところでした。ラッキー!!
氏の講演を伺い、宮古島を始めとする沖縄の島々は、地図で見ると驚くほど大陸に近く、東南アジアと共通点のある染織が多いことを改めて認識いたしました。
宮古上布って、透けた感じと「砧打ち」(きぬたうち)のツヤツヤがとても美しい織物です。新宿にお出かけの方は、ぜひ実物をご覧下さいませ。18日まで。
http://ikttjapan.blogspot.jp/2013/03/blog-post.html